木材利用ポイント事業は、地域材の適切な利用により、森林の適正な整備・保全、地球温暖化防止及び循環型社会の形成に貢献し、農山漁村地域の振興に資することを目的としています。スギ、ヒノキ、カラマツ等を活用した木造住宅の新築等、内装・外装の木質化工事、木材製品及び木質ペレットストーブ・薪ストーブの購入の際に、木材利用ポイントを付与し、地域の農林水産品等と交換できる事業です。
日本においては、戦後植林を続けてきた結果、人工林を中心に、森林資源(蓄積)は毎年増加しています。総蓄積は約49億㎥(平成24年速報値)で、日本で1年間に消費される木材の総量とほぼ同じ約8千万㎥が毎年増加しています。つまり、東京ドーム約65杯分が毎年増加していることになります。
日本の人工林は、資源が増加している一方で、木材の利用が進まないことにより、新しく木が植えられない、間伐が進まないことなどから、土砂崩れの原因になったり、CO2の吸収能力が減少したり、病虫害が発生しやすくなっています。また、農山村地域の活力低下の大きな原因にもなっています。
スギやヒノキなどの木材の適切な利用を促進することは、森林の適正な整備・保全のみならず、農山漁村地域の振興や地球温暖化防止および循環型社会の形成に貢献します。
スギやヒノキ、カラマツなどの地域材を利用した木造住宅は、一般的な鉄筋コンクリート造などにくらべ、いろいろな良い影響があることが研究結果からわかっています。香りや、湿度はもちろん、暖かさや柔軟性に富んでいることなど、機能面でも優れていることがあげられます。
(資料:財団法人日本木材総合情報センター
「木造校舎が生徒の健康面に与える影響-木材利用推進マニュアル」より作成)
鉄筋コンクリート造の建物に比べて木造の建物は、8つの心への影響を調査した結果でいずれの項目においても優れた結果をもたらしています。長くすごす家だからこそ、見た目の機能だけではない心理的影響も気にしたいところですね。
木材は、細かい組織が折り重なって作られている構造で柔軟性に富んでいることから、クッションのようになっています。このため木造住宅は、鉄筋コンクリート造の住宅に比べカラダへの負荷が軽減します。
また、木は、心地よい香りによる「リフレッシュ効果」や「鎮静効果」をもつほか、「抗菌作用」「消臭作用」などをもっていると言われています。